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2026年3月11日の大崎裕史の今日の一杯

東京都中央区日本橋

粋(1150円)

2026年3月2日オープン。海藻の研究・栽培・加工を行う合同会社シーベジタブル初の常設店。内装にも海藻を使用した空間で新たな食のひとときを届ける。昼は海藻を味わう「海藻ラーメン」、夜は海藻料理と各種お酒を楽しめる「海藻居酒屋」という形態。

合同会社シーベジタブルは、海藻の研究・生産・加工・販売までを手掛ける企業で、2016年の創業以来、30種類以上の海藻の種苗生産技術を確立し、10種類以上の海藻について量産に成功。また、世界初の地下海水を使用したすじ青のりの陸上栽培に成功し、これまで高知を拠点に全国30ヶ所以上で海藻の陸上栽培と海面栽培に取り組んできた。今回初の常設店で海藻の魅力を広める新しい食文化を発信していく。

店の場所は、JR東京駅八重洲北口徒歩約3分、東京メトロ日本橋駅B3出口徒歩約3分。
券売機はなく、スマホでQRコードを読み込んで注文、後会計制。
決済方式は現金使用不可、完全キャッシュレス。
昼の主なメニューは、極1350円、粋1150円、海藻ラーメン950円、他。
参考までに夜の麺メニューは、選べる海藻ラーメン850円、特製セット(全部盛り)+550円(計1400円)、他。
夜の部もラーメンのみでも可。
椅子はなくオールスタンディング(立食)。

海藻ラーメンは昼・夜ともに提供。海藻ラーメンの開発を主導したのは、完全紹介制&完全予約制の寿司屋「酢飯屋」(江戸川橋)の岡田大介さん。シーベジタブルのパートナーシェフとして海藻料理のメニュー開発に携わってきた。スープは、熊本・天草でこだわりの養殖に取り組む「ふく成」の真鯛を香ばしく焼き上げてとった出汁。かえしには、大豆を使わず、青のりと米麹を発酵させてつくった自家製の「青のりしょうゆ」を使用。昆布もかつお節もあえて使わない。入れたら美味しくなるのは分かっていても、その分、主役の海藻の味がぼやけてしまう。だからあえて引き算のスープにしたとのこと。岡田さんが大事にしているのは「最後まで飲みきれるスープ」。最初の一口は海藻風味がかなり強く、磯の香り満載。苦手な人もいるかも、というほど。しかし、すぐに慣れて、あっっさりさっぱりおいしいスープを飲み干せてしまう。
麺はスープとの相性を重視して何十種類も試した中から選定した「浅草開化楼」製、傾奇者使用の中太麺。淡麗スープによく合っている。

そして海藻ラーメンの最大の特徴は、具材である5種類の海藻(すじ青のり、あつばアオサ、とさかのり、みりん、若ひじき)が一杯の中で共存共栄(共演)していること。ラーメンにお決まりのメンマやチャーシューは無い。
5種類の海藻について岡田さんの解説。『海藻は「温度で性質が変わる食材」です。乾燥した【1】すじ青のりは、どんぶりの中で半分はスープを吸ってしっとりとし、もう半分は乾いたまま香りが立つ。【2】あつばアオサは熱が入るととろっと溶ける。【3】とさかのりは噛むと香りが立つし、【4】みりんは温度が上がるほどぬめりが強調され、弾力が際立ちます。【5】若ひじきはひじきの概念が変わるほどの歯ごたえで満足度を上げ、噛むほどにひじき本来の香りが出てきます。そのコントラストが、ひと口ごとに味と香り、食感の変化を生み出します。』
夜はハーフサイズもあり、海藻酒場の料理の締めとしても楽しめる。

お店データ

シーベジスタンド

シーベジスタンド

東京都中央区八重洲1丁目5-11(日本橋)

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    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。